*アロマテラピーと環境*

【太古の地球】

○太古の地球はほとんどが二酸化炭素(炭酸ガス)
 →生物が誕生し、植物が光合成を行うことによって大気中の酸素が増加した。
 (現在は酸素=21%、二酸化炭素=0.038%


☆光合成とは☆
 植物が太陽のエネルギーを得て、根から吸い上げた水と空気中から吸収した二酸化炭素から炭水化物(でんぷん=植物に取っての栄養)を作り、酸素を排出する働きのこと。ちなみに、日光のない夜では、植物も人間と同じように二酸化炭素を吐き出している。

○地球自体が生きているものと考える仮説を「ガイア仮説」という。
 美しい水と緑の惑星である地球は、大気以外にも様々な要素が組み合わさって生命にとって好ましい環境を作り出しており、それ自体がひとつの有機生命体であるという考え方。

【日本の環境】

○かつての日本は生活に必要なほとんどのものを植物から作る、自然と一体化した社会であった。また、徹底したリサイクル社会でもあった。
・堆肥や落ち葉を肥料に利用
・建物、家具、日用品、衣類などを植物から作る
・病気やけがの治療にも植物を利用
・布を染める染料を植物から得て、ひょうたんやヘチマで木陰を作る
・わらや米俵はわらじに利用
・使い終えたわら製品は再び堆肥に利用
・山を手入れして、豊かな自然の維持に努める

○人の手により作られた豊かな自然「里地里山」=人の手が入るからこそ豊かになる自然
・里山は雨水をため、田畑を潤し、里地の水害を防ぐ
・樹木を伐採して薪や炭を作る
・下草を刈り落ち葉は肥料として利用する
・田んぼは生物の宝庫であり、野鳥も集まる
昭和30年代頃まで日本各地で見られた光景

 

【環境汚染】

○都市化に伴う問題
 便利で快適になり、都市は住みやすい環境になった反面、自然が失われ空気や水が汚染された。
・家電製品が次々登場しものがあふれる「大量生産→大量消費→大量廃棄」の社会へ
・自然が減少し、公害(大気汚染、海洋汚染)が問題となる⇒生態系への影響
・公害対策基本法制定(昭和42年)、環境基本法制定(平成5年)
・典型7公害=大気汚染、水質汚濁、騒音、振動、悪臭、地盤沈下、土壌汚染
三種の神器=冷蔵庫、洗濯機、テレビ(昭和30年代)
・アスファルトや建物、車の排熱により都市の気温が周辺に比べ異常に上昇するヒートアイランド(熱の島)現象⇒熱中症などの健康への影響
・およそ100年で気温は約3℃上昇している

○環境汚染
・不法投棄されたゴミからは有害物質が発生する
・オゾン層破壊(オゾンホール)=紫外線による健康被害、動植物の発育阻害
 ⇒特に深刻なのは、南極や北極上空のオゾン層破壊
・全国の一般廃棄物の量は1年間で東京ドーム129杯分にもなる

酸性雨
 酸性雨とは、排気ガスの硫黄酸化物や窒素酸化物が大気中で化学反応を起こし硫酸、硝酸に変化したもの。変化したものが雨や雪、霧となり地上に降る
☆影響☆
・土壌の酸性化&森林の立ち枯れ
・湖沼や河川の酸性化による魚類の発育阻害
・大理石の彫刻が溶ける
・中国で発生した被害が東アジア、東シナ海、日本海を渡って日本にも影響がある

○森林の減少
・森林伐採&人口増加による焼き畑により二酸化炭素の吸収が減る
・保水力がなくなり、洪水が起きやすくなる
・野生動物の生息地がなくなる
森林は世界の陸地の1/3を占めるが、2000年から2005年までの間に、毎年日本の国土の20%(732万ha)にあたる森林が減少している

 

○海洋汚染
・産業排水や生活排水などに含まれる汚染物質は海の浄化能力をはるかに超えてしまい、有害物質が魚介類に蓄積され、人と生態系に影響を与える
・赤潮、青潮が発生し、魚介類の生育を脅かす
・ゴミを野生動物がえさと間違えて飲み込んでしまう

○地球温暖化
・大量の化石燃料(石油・石炭)の使用により大気中に大量の温室効果ガスが放出される
・森林破壊により二酸化炭素の吸収が減り、熱がこもる
・先進国のみならず、高度成長を続けるインドや中国で急増している
・2100年には平均気温が1.8〜4℃上昇する
・海面上昇=海抜の低い土地、島、地域が海に沈む。塩害が起きる
・異常気象=集中豪雨や台風の多発、熱帯化、水不足
・生態系への影響=森林の消失や砂漠化、珊瑚の消失
・感染性の病気の蔓延=デング熱、マラリア

 

【ライフスタイルの変化】

○循環型社会への取り組み(3R
 「大量生産・大量消費・大量廃棄」の経済社会システムを変える。
Reduce・・・ゴミの発生を抑制する。簡易包装をこころがけ、長く使える製品を選ぶ。
Reuse・・・繰り返し使う。リターナブル容器を使う、リサイクルショップに売る。
Recycle・・・資源として再利用する。ゴミを分別し、リサイクル商品を使う。

○国が提案する6つのチャレンジ
⑴エコな生活スタイルを選択しよう
⑵省エネ製品を選択しよう
⑶自然を利用したエネルギーを選択しよう
⑷ビル・住宅のエコ化を選択しよう
⑸二酸化炭素削減につながる取り組みを応援しよう
⑹地域で取り組む温暖化防止活動に酸化しよう

LOHAS
 Lifestyle Of Health And Sustinability(健康と環境を志向するライフスタイル)

環境カオリスタ検定制度
 2009年10月スタート。カオリスタとは、植物や香りに親しみ、自然と環境を大切にする人を意味する、「カオリ(香り)」と「-ista(人)」(伊語)を組み合わせた造語。

○アロマ環境
 植物の香りによってもたらされる心豊かで心地よい環境のこと。11月3日は協会が定めた「アロマの日」。

○環境キーワード
環境の保全
 公害などの被害防止、自然環境の破壊の防止、および良好な自然環境の確保をすること。
地球環境の保全
 自然エネルギーの普及促進し、脱温暖化型ライフスタイルを実践すること。
環境基準
 大気、水、土壌、騒音をどの程度に保つか、行政上の目標を定めたもの。公害対策のよりどころとなるもの。
京都議定書(気候変動枠組条約)
 1997年12月に今日とで開催された気候変動枠組条約・第3回締約国会議(COP3)で採択された、温室効果ガス排出削減のための具体的な約束事。1990年と比較して、2008〜2012年に温室効果ガスを5%削減することを義務づけている。日本は6%の削減を義務づけられている。
省エネルギー
 冷暖房温度の設定見直し、待機電力を切る、省エネ型機器への切り替えなどこまめな気配りが必要。
都市の緑化
 ビルの屋上や壁面、公開空地の緑化。緑のカーテンや校庭の芝生化も注目されている。
天然資源
 自然を構成する水や鉱物、森林、水産などのこと。限りのある資源なので節約が必要。
グリーン購入
 エコマークなどがついた環境負荷の少ない製品やサービスを優先的に購入すること。
生物多様性条約
1992年に作られた国際条約。生物の多様性を「生態系」「種」「遺伝子」の3つのレベルでとらえ各国に生物多様性の保全、持続可能な利用のための措置を求めるもの。
自然保護
 原生の自然が保たれている地域を「原生自然環境保全地域」、優れた自然環境を維持している地域を「自然環境保全地域」、優れた自然の風景地を「国立公園」「国定公園」として保護している。
かおり風景100選
 環境省が2001年に行った取り組み。自然や生活、文化に根ざした「よいかおり」に注目することで快適な環境を保全していこうとするもの。約600件の中から選定された。