*ジャスミンの効果効能、使い方

2021.8.3 更新

とても濃厚な香りでリラックス効果も高いジャスミン。

 

価格も高いですが、それに見合うパワーのある精油です。

 

ジャスミンの効能や使い方について説明します。

 

 

        Jasmine        

学名    Jasminum officinale

      Jasminum grandiflorum

科名    モクセイ科

抽出法   有機溶剤抽出法

抽出部位  花

産地    アルジェリア、エジプト、モロッコ、イタリア、フランス

      インド、コモロ

主成分         酢酸ベンジル、フィトール、ジャスモン、酢酸フィトル

      ゲラニオール、ネロール、オイゲノール

 

 

ノート/ブレンドファクター/色

 ベース / 2

 

香りの特徴

 濃厚な甘い花の香り

 

主な特性

  • 鎮静作用(情緒に深く作用し感情の混乱からくる不安を和らげる。落ち込んだり、悲しいときに気持ちを落ち着かせる)
  • マタニティーブルー(子宮の強壮作用、催乳作用、心と体の回復を助ける)
  • スキンケア(炎症を抑える)

 

禁忌

 アブソリュート(溶剤がわずかに残留している)なので、敏感肌の人は注意する。

 費用の面から見ても(非常に高価な精油のため)あまりトリートメント向きではないかもしれません。

 

 また、かなり濃厚な香りなので、使用量に注意する。集中力を妨げることもあります。

 

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1.濃厚な花の香り、夜の女王

 世界中で古くから愛されてきた花です。

 

東洋では何世紀にも渡って医薬品と香料としてその価値が認められてきました。

 

ジャスミンは日が暮れると濃厚に香るため、インドでは「夜の女王」と呼ばれています。

ギリシャの医師、ディオスコリデスは、ペルシャ人は宴を催す時にジャスミン油で部屋を香らせる、と1世紀に記しています。

 

ジャスミンというのは、イラン女性の一般的な名前、ヤスミンにちなんで名付けられました。

 

かなり濃厚な香りですので、濃度が高すぎると(この香りが苦手な方は)気分が悪くなったりするかも知れません。

 

春先に咲くジャスミンの花の香りは、それこそむせ返るような強い香りですもんね。

 

1-1.ジャスミンは希少で高価な精油

ジャスミンはローズに次いで高価な精油です。

 

それもそのはず、1kgのアブソリュートを採るために、700kg〜1トンもの花が必要だといわれています。

 

メディカルアロマテラピーで使われるよりも香水、香料としての需要が高いので、余計に精油は高くなってしまいますね。

 

ですから、あまりに安価なジャスミンは本物かどうか心配です。高価な精油を購入する時は、信頼できるメーカーから買った方がいいですよ。

 

アブソリュートとは有機溶剤抽出法といって、溶剤を使って精油を採る方法なので、使い方としては芳香浴がメインになります。

 

高価だという理由もあって、トリートメントにはあまり使われません。

 


2.ジャスミンは精神安定効果の高い精油

ドイツのルール大学、ハンズ・ハット教授の実験によると、ジャスミンの香りは通常の5倍ものGABA(γ-アミノ酪酸)の分泌が増える、ということが分かったそうです。

 

GABAって聞いたことがありますよね?最近はチョコレートなどにも入っています。

 

不安を和らげたり、気持ちを落ち着かせる神経伝達物質です。

 

100種類以上の香気成分の中で、ジャスミンの効果がダントツだったんですね。

 

その効果は、鎮静剤や安眠薬と同程度だったといいます。

 

この研究報告については、アメリカの科学雑誌「ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー」に掲載されているそうです。

 

 

3.ジャスミンは出産もサポート!?

出産に際して力を発揮する精油です。

 

子宮の収縮を強めて、分娩を促し、苦痛を和らげます

 

この作用を、初めての出産の前に知りたかったなと思います。

 

今は、これから出産する人を見かけると「使ってみない?」とおすすめしているところです。

 

ホルモンバランスをとるので、産後の抑うつ症にも有効です。

 

また、母乳の出も促進します。


ただし、産後の疲れた体にこの濃厚な香りがあうかどうかは別問題。

 

私の場合、ブログ『ジャスミン、間に合わず』でも書きましたが、あの濃厚な香りを体が受け付けませんでした・・・。

 

3-1.ジャスミンで分娩促進マッサージ

どのくらいの効果があるのかが実証しづらいものではありますが、気分的にでも楽になるなら試してみる価値はあると思います。

 

<材料>

  • ホホバオイル 小さじ1
  • ジャスミン精油 2滴

これを腰やお腹に塗ってマッサージしてみてください。

 

有機溶剤抽出法で抽出されたアブソリュートなので、トリートメントには不向きとされていますが、塗っていけないものではありません。

 

私は敏感肌で乾燥肌ですが、トリートメントに使って肌トラブルが起きたことはありません。

 

自己責任ではありますが、パッチテストをしてみて問題なければ肌への塗布は可能です。

 

4.ジャスミンは不安や落ち込みを感じやすい人に

神経を鎮静させるとともに、情緒に対して加温性があり、積極的な自信感を産み出してくれるジャスミンは、抑うつ症にも有効です。

 

不安や落ち込みといった感情に最もよい精油の一つです。

 

この香りを好む方は、パワフルなエネルギーの持ち主が多いように思います。

 

お花の精油のうち、ジャスミン、ローズ、ネロリ、どれが好きか聞いてみると面白いですよ。性格判断ではないですが、どの精油が好きか、タイプがはっきりと分かれます。

  

4-1.リラックスタイムの芳香浴にジャスミン

 

とても濃厚な香りで、リラックス効果の高い香りのなので、ゆっくりしたい時や気持ちを和らげたい時に使いましょう。

 

香りが強いですから、使うのは1滴で十分です。

 

アロマランプでもいいですし、ティッシュにたらしてもOK。

 

5.ジャスミンの肌への保湿効果

アブソリュートではありますが、パッチテストをしてみて問題なければ、スキンケアに使うことも出来ます。

 

ジャスミンは保湿効果や抗炎症作用、皮膚再生作用に優れているとされているので、乾燥肌や年齢肌に有効です。

 

5-1.アンチエイジングオイルとして

肌をふっくらさせてくれるローズヒップオイルと組み合わせて、乾燥肌やしわを改善するオイルを作ってみましょう。

 

ローズヒップオイル小さじ1あたり、ジャスミン精油を1滴加えます。

 

頬など感想しやすいところや、小じわが気になるところに塗ってみてください。

 

※顔に塗る時は必ずパッチテストをしてください!

 

6.ジャスミンの官能的な香りで催淫作用も

ジャスミンは古くから催淫作用をもたらすものとして重宝されてきました。

 

この作用は女性だけでなく、男性にも使えるというのが特徴的ですね。

 

濃厚な香りの成分はイランイランと共通の酢酸ベンジルという成分ですが、感情を解き放ち、生殖機能を高めると言われています。

 

好き嫌いのはっきり分かれる香りではありますが、今日は少しムードを高めたい、という時に使うといいでしょう。

 

「こころにも効くアロマ・50種レポート」では、心への作用を中心に解説しています。
こんな時はどの精油を使えばいい?と迷ったら、詳効能をまとめた「80種のアロマ効能一覧表」もぜひご利用ください。
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