メディカルアロマレッスン3〜スキンケア

精油の中には、スキンケアに使えるものもたくさんあります。

 

ここではスキンケアの基本、肌の構造、メディカルアロマのスキンケアへの役立て方を学びます。

 

お肌の構造を知ると、化粧品の選び方も変わってきますし、自分で作ったアロマコスメでスキンケアができるようになります。

 

お肌に良い作用を学び、手づくりコスメや普段のスキンケアに生かしていきましょう。

 

1.スキンケアの目的

スキンケアの目的は、お肌を清潔に保つこと。

 

また、汚れや紫外線などの外部刺激から肌を守り、皮膚刺激を取り除くことです。

 

肌の健康を守るためにはターンオーバーを促進することも必要で、保湿が何よりも重要です。

 

2.お肌の構造を知る

肌は表皮と真皮、皮下組織の3つに分かれます。

 

さらに表皮は5つの層に分かれます。

  • 角層
  • 淡明(たんめい)層→手のひらと足の裏のみ
  • 顆粒層
  • 有棘(ゆうきょく)層
  • 基底層

表皮の厚みはわずか0.1〜0.2mmしかなく、基底層から角層までは移動を繰り返し、およそ28日周期で新しい肌が作られます。

 

これをターンオーバーといいます。

 

真皮は表皮の10倍の厚みがあり、乳頭層、網状層の2層に分かれています。

 

乳頭層には知覚神経と毛細血管があります。

 

網状層には膠原繊維(コラーゲン)と弾性繊維(エラスチン)があり、その隙間をヒアルロン酸などが埋めています。

 

肌の弾力を保つ部分です。

 

3.肌の老化の原因

肌の老化の原因となるのは、

  • 加齢
  • 紫外線
  • 乾燥
  • 血行不良
  • ホルモンバランスの乱れ
  • 酸化

などが挙げられます。

 

加齢はどうしようもありませんが、その他の理由は普段のスキンケアでカバーできる部分があります。

 

特に紫外線対策は重要で、肌の老化の原因の8割は「光老化」だといわれています。

 

肌の赤みを引き起こす紫外線B波、真皮まで到達してコラーゲンを破壊し肌を黒くする紫外線A波、両方をブロックすることが非常に重要です。

 

4.美容向けのアロマ

精油には、お肌への作用としてこのようなものがあります。

  • 抗菌作用
  • 抗炎症作用
  • 収れん作用
  • 瘢痕(はんこん)形成作用
  • 抗色素沈着作用
  • 皮膚組織再生作用

など。

 

精油を肌に直に塗ることはできないので、オイルやクリームに入れて薄め、スキンケアをしていきます。

 

4-1.脂性肌(オイリー肌)向けのアロマ

皮脂が過剰に出てしまうお肌には、皮脂の分泌を抑えつつ毛穴を引き締めてくれる収れん作用のある精油を使います。

  • サイプレス
  • ジュニパー
  • ゼラニウムエジプト
  • レモン

など。

 

4-2.乾燥肌向けのアロマ

皮脂の分泌が少なく、角層の水分量も少ない乾燥肌には、循環をよくしてお肌の再生を促してくれる精油を使います。

  • カモミールローマン
  • ネロリ
  • ローズ
  • ラベンダーアングスティフォリア

など。

 

4-3.敏感肌向けのアロマ

紫外線、ほこり、花粉など外部刺激に反応しやすく、化粧品でも痒みや赤みが起こりやすい敏感肌には、アレルギーやかゆみを抑える精油が向いています。

  • カモミールローマン
  • ラベンダーアングスティフォリア
  • マンダリン

など。

 

4-4.年齢が気になる肌向けのアロマ

加齢と共に弾力を失い、乾燥しやすくなる年齢肌には、循環をよくして血行を促進する精油が向いています。

 

  • ゼラニウムエジプト
  • ラベンダーアングスティフォリア
  • レモン
  • ローズ
  • パルマローザ
  • マジョラム

など。