2021.11.16 更新
ピリッとした香りの中にも、どこかほんのりと甘みを感じるシナモンの香り。
シナモンスティックやシナモンパウダーは、お菓子やパン、飲み物にも使われるのでお馴染みの香りですね。
今回は、精油としての品物の効果、効能、使い方についてご紹介します。
シナモンは刺激の強い精油なのでお肌に使うことはあまりないですが、鎮痛作用に優れているのでメディカルアロマとしては非常に優秀なのです。
肌に刺激を与えないようにしながら、上手に使っていきましょう!
Cinnamon | ||||||||
学名:Cinnamomum zeylanicum/Cinnamomum verum 科名:クスノキ科 抽出法:水蒸気蒸留法 抽出部位:皮、葉、花蕾 産地:インド、ジャワ、マダガスカル 主成分:リナロール、ベンズアルデヒド、シンナミックアルデヒド、 フルフロールアルデヒド、オイゲノール、 サフロール、シメン、ピネン
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ノート/ブレンドファクター/色
ベース〜ミドル / / 無色
香りの特徴
スパイシーで深みのある香り
主な特性
禁忌
妊娠中は使用を避ける
シナモンリーフ(葉)、シナモンバーク(樹皮)などが売られていますが、抽出部位によって香りも作用も違ってきますので、きちんと確認して購入することが大切です。
シナモンと一口にいいましても、実は精油が採れる部位によって成分が若干違ってきます。
の3種類があります。
シナモンバークとシナモンカッシアはケイ皮アルデヒドが主成分になりますが、シナモンリーフはオイゲノールが主成分です。
したがって、それぞれ香りも少し違います。私はシナモンカッシアが香りは一番いいかなと思います。いわゆるニッキの香りに近いです。
成分も比較的穏やかなので、使うならシナモンカッシアが便利です。
ただし3種類ともとても刺激の強い精油なので、くれぐれも原液を触らないように注意してください。
シナモンといえばニッキの香りですが、それに一番近いのは「シナモンカッシア」でしょう。
かつてインド、中国、エジプトの重要な交易品だったシナモンは、特にエジプトでは胆汁の過多や足によい薬剤だと考えられていました。
中国では腸内にガスがたまりすぎた時や肝臓の温度を正常化したい時に使われていました。シナモンは「桂皮」と呼ばれ、今でも生薬として漢方に使われています。
ギリシャ人は健胃作用、消毒作用に注目し、ローマ人は有名な香料である「ヌシヌム」の成分として利用していました。
シナモンはインドネシア原産で、18世紀にオランダ人がスリランカで栽培を始めましたが、イギリスがスリランカを併合したとき、シナモン産業は東インド会社の独占事業となりました。
シナモンはこのように、古代から人々の暮らしに役立ってきたスパイスなのです。
シナモンはヨーロッパではクリスマスの香りなので、何となく私の中でも冬のイメージがあります。
シナモンはとても刺激の強い精油ですが、こころを温める作用に優れていると思います。
疲れきって元気のない心を温めてくれますから、もうどうにも疲れて立ち上がる元気もない、という時に使ってみてください。
呼吸器系への強壮効果とともに体温を上げる加温作用があるので、風邪を好転させ、呼吸困難を和らげてくれます。
確かにこのスパーシーな強い香りは嗅いでいるだけで体が温まってくる感じがします。
通常の半分くらいの濃度で、芳香浴に使ってみてください。
アロマランプで使うなら、シナモンカッシア1滴、その他の精油を2〜3滴といった具合にブレンドすると良いでしょう。
腸内の感染症を緩和させるので、
を好転させますが、刺激の強い精油なので使用量には注意します。
言うまでもありませんが、精油は薬ではありません。
体調の悪い時に刺激に強い精油を使うことで逆に具合が悪くなることもあります。
体調とよく相談して使うようにして下さい。
強力な抗菌・抗感染作用があるので、水虫やイボなどの感染症に有効だとされています。
ただし、本当に刺激の強い精油なので、通常の1〜2%ではなく、もっと薄めて使う必要があります。
0.5%以下の濃度にしたいので、オイル大さじ1に1滴くらいから使ってみてください。
シナモンリーフはゴキブリ除けに即効性があるといわれています。
万が一家の中で見かけた時は、ティッシュにたらしていそうなところに置いておくといいでしょう。
ただし、かなりシナモン臭がするので、応急処置的な使い方をおすすめします。
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